企画展

山田耕筰と美術

開催期間 2020年1月11日[土]- 3月22日[日]

「からたちの花」などの歌曲から交響曲まで、日本初の本格的な作曲家として、また指揮者として活躍した山田耕筰(1886-1965年)は、青年期から音楽のみならず、舞踊や演劇、そして美術にも大きな関心を抱き、さまざまな美術家たちとも交遊しました。

美術史においては、ベルリン留学後に持ち帰った作品によって「シトゥルム木版画展覧会」(1914年)を盟友の斎藤佳三と開いたことが特筆されます。実作品を見る機会の少なかった時代に、ヨーロッパの最先端の芸術状況を日本に伝えた出来事は、若き日の恩地孝四郎や長谷川潔、そして東郷青児らに大きな影響を与えました。一方で、そのベルリン留学時代は、「舞踊詩」の夢を育んだときでもありました。写真に残された自ら踊る姿からは、舞踊への情熱が伝わってきます。そして、まだ存在しなかったオーケストラを立ち上げ、日本独自のオペラの創作を試み、映画音楽に取り組むなど、多方面にわたる大活躍でした。

本展では、北原白秋とともに編集主幹を務めた雑誌『詩と音楽』(1922年創刊)のほか、竹久夢二が装幀した「セノオ楽譜」や、恩地孝四郎による「日響楽譜」なども含め、山田耕筰の活動をさまざまな資料によって跡付けます。絵画、版画、資料など約300点で構成します。

*会期中、一部展示替えがあります。

開催場所: 企画展示室
観覧時間: 午前9時30分から午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日: 月曜日(ただし1月13日、2月24日は開館)、1月14日(火)、2月25日(火)
観覧料: 一般 1000(900)円、大高生 600(500)円、中学生以下無料
*企画展観覧券でコレクション展もご覧いただけます。
*( )内は20名以上の団体料金
主 催: 栃木県立美術館
特別協力: 明治学院大学図書館付属 遠山一行記念 日本近代音楽館
助 成: 芸術文化振興基金、公益財団法人 花王芸術・科学財団、公益財団法人 ポーラ美術振興財団
後 援: 朝日新聞宇都宮総局、NHK宇都宮放送局、エフエム栃木、産経新聞社宇都宮支局、下野新聞社、東京新聞宇都宮支局、とちぎテレビ、栃木放送、日本経済新聞社宇都宮支局、毎日新聞社宇都宮支局、読売新聞宇都宮支局
竹久夢二
[装幀]《陽気な鍛冶屋 セノオ楽譜357番》
1924年
千代田区教育委員会蔵
竹久夢二
[装幀]《子供の歌 セノオヤマダ楽譜1番》
1926年
千代田区教育委員会蔵
長谷川潔
《金色に躍れる男 『仮面』4巻4号のための木版》
1915年
京都国立近代美術館蔵
長谷川潔
《種子草》
1916年
京都国立近代美術館蔵
恩地孝四郎
《音楽作品による抒情 No.4 山田耕筰「日本風な影絵」の内「おやすみ」》
1934年
愛知県美術館蔵
神原泰
《スクリアビンの「エクスタシーの詩」に題す》
1922年
東京国立近代美術館蔵
《「新しき土」を作曲する山田耕筰》
1937年
川喜多記念映画文化財団蔵
《ツヴィンガー・セレナーデ公演(ドレスデン)》1937年
日本楽劇協会蔵

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