地に憩う

Resting on the Earth
席地而憩
席地而憩
땅 위에서 쉬다

清水登之

SHIMIZU, Toshi
清水 登之
清水 登之
시미즈 토시

1930(昭和5)年
カンヴァス、油彩
112.1×145.5cm


明るい色彩で描かれた農家の人々。舞台は横浜郊外。

Peasants depicted in bright colors. A scene on the outskirts of Yokohama.
用明亮的色彩描繪出的農民們. 以橫濱郊外為舞台.
用明快的色调描绘出的农民们. 以横滨郊外为舞台.
밝은 색채로 그린 농가 사람들. 무대는 요코하마 교외.


若くして単身アメリカに渡り、ほぼ20年間を外国で暮らした清水登之は、帰国後、農民の姿を記念碑のように堂々と描くようになる。時は1920年代後半から1930年代、大正から昭和へと移る時期。社会も文化も大きく変化しようとしていた。この作品には農村の一家のくつろぐ姿が描かれている。地面に青く描かれた涼しそうな木陰や、ぽつぽつと水玉のような草の塊が目に心地よい。いかにも清水登之の故郷、北関東の農村を描いているように思われるが、この風景は横浜の菊名で取材したもの。よく見ると、背後の山が造成のために崩されているのがわかる。この時代、関東地方の農村にも開発の波が押し寄せていたのである。