ホワイトノイズ

White Noise
白噪音
白噪音
화이트 노이즈

スタンプを押したような大小の円が銀色の画面を埋めるなか、しなやかな線による弧が走っている。福島秀子は1950年代末、この作品に見るような円と線の構成によるシリーズで高い評価を得た。

戦後間もない時期、福島は日本アヴァンギャルド美術家クラブの主催したモダンアート夏期講習会に参加し、北代省三、山口勝弘らと知り合う。そこに弟の作曲家福島和夫の友人秋山邦晴、武満徹らが合流して実験工房を結成、福島秀子も参加して美術と音楽、詩を総合した作品を発表した。

福島はアンフォルメルの指導者ミシェル・タピエの激賞を受けたことによって、1957年以降、国内外の主要なアンフォルメル展に出品した。その作品には流動するストロークと円形のスタンプ、交差する線がせめぎあい、激しい心理的葛藤が表出されている。