HOUSE
HOUSE
家
家
HOUSE(집)

現代日本絵画の人気作家が描く繊細な木漏れ陽
Subtle sunshine filtering through the branches of the trees depicted by a popular contemporary Japanese artist.
現代非常受歡迎的日本畫家, 描繪陽光從樹葉的縫隙間照射下來的風景
现代非常受欢迎的日本画家, 描绘阳光从树叶的缝隙间照射下来的风景
현대 일본 회화의 인기 작가가 그린 나무 사이로 비치는 섬세한 햇살
誰でも木漏れ陽というものは知っている。少年の夏の日の、あてもなく旅をした日々の、恋に全てを忘れた日の、それぞれの木漏れ陽を覚えている。しかし、それらの木漏れ陽は私たちの網膜の上でふたたび同じ像を結ぶことはない。それらの木漏れ陽は、時間と空間の境界を超えたどこか別の次元にあって、私たちの手の届かないなにものかを静かに照らし続けているように思われる。
小林孝亘はそのとらえようのない木漏れ陽をとらえ続けようとしてきた。この作品でも、正面から描かれた家に木漏れ陽が落ちている。作品から少し離れて見ると、高くそびえる樹木のシルエットと周囲に広がる涼しげな空間が感じられるだろう。近づいて見ると、その意外なまでに重厚な絵肌がおぼろげな光を塗りこめるようにあらわしていることに気づくだろう。絵との距離を測りながら、私たちは木漏れ陽の像の結ぶ場所を探す。かけがえのないあの日の像の結ぶ場所を。