難民群
Refugees
難民群
难民群
난민군

日中戦争のさなか、苦しい生活を送る難民への共感を描いた大作
A monumental work depicting the artist’s sympathy for the refugees living a hard life in the midst of the Second Sino-Japanese War.
描寫在中日戰爭時期, 過著困苦生活的難民們的巨作
描写在中日战争时期, 过着困苦生活的难民们的巨作
태평양 전쟁 중의 난민의 고단한 삶에 대한 공감을 그린 대작
皿や鉢、石油缶などを手にした群集が描かれている。多くはこちらに向かって来るようだが、反対方向に向かう者もいる。人々の顔は仮面のようで、そこには何の感情を読みとることもできない。抑えられた色彩によって描かれた群衆は、手にした皿の円形とともに単純化された形態として画面の中を揺れ動いている。描かれた人々と彼らを描く画家、両者の感情をあえて度外視して画面を構成しているかのようだ。
1930年代から40年代にかけて、清水登之は難民に深い関心を抱いていた。陥落直後の南京で難民居住区を訪れて人々の姿をスケッチしてもいる。従軍画家としてしばしば戦地に渡った登之であるが、困難な状況に置かれた人々に対する想像力を失ってしまうことはなかった。