企画展

イノセンス -いのちに向き合うアート

企画展 [イノセンス -いのちに向き合うアート]

上: 草間彌生 <愛はとこしえ>より《生命讃歌[BOZA]》 2005年
copyright the artist
courtesy of Ota Fine Arts, Tokyo / Yayoi Kusama Studio Inc.

左下: 奈良美智 《舌だし富士壷》 2010年
©Yoshitomo Nara
Photo: KIOKU Keizo
Courtesy Tomio Koyama Gallery

開催期間 2010年7月17日(土)― 2010年9月20日(月・祝)

正規の美術教育を受けたわけでもないのに、ただ自分の内なる衝動に従って、まったく独創的な造形芸術を生み出す人たちがいます。かれらは、知的障がいや、心の病を患い、孤独な、社会不適応を抱えた人たちであったりしますが、その創り出す世界は独特の魅力を放ち、見る者に深い衝撃を与えます。こうしたハンディキャップを抱えた人たちや、独学で絵を描き始めた人のアートの中には、わたしたちの心をとらえて離さない純粋な魅力を湛えているものがあるのです。

本展では、障がいのある方や独学の画家の作品を紹介するとともに、障がいを抱える人のアートに興味を持って積極的に関わるアーティストや、いのちに向き合う表現を志向して制作する現代のアーティストたちの作品も区別することなくともに展示し、芸術の本質や役割を問い直してみる機会にしたいと思います。これらの作品を鑑賞するなかで、生きることの意味を再考するとともに、社会の中に根ざしたアートの役割を、いきいきと実感することができるでしょう。
38作家、約200点で展観いたします。

主 催: 栃木県立美術館 
助 成: (財)地域創造
後 援: 朝日新聞宇都宮総局、NHK宇都宮放送局、エフエム栃木、下野新聞社、とちぎテレビ、栃木放送、日本経済新聞社宇都宮支局、毎日新聞社宇都宮支局、読売新聞宇都宮支局
I きれいな色・透明な色・激しい色

難波田史男、木村繁之、稲田萌子、篠原佳尾、今村花子、神山悦雄、鶴貝典子、増渕里美、カズ・スズキ

 

難波田史男
《幼い日の思い出》 1971年
世田谷美術館蔵
稲田萌子
《無題》 2006年
小出由紀子事務所蔵
II 増殖するかたち

坂上チユキ、草間彌生、長 重之、西澤 彰、小原久美子、清野ミナ、長谷川 稔、岸本 茂、松本国三、佐々木卓也

松本国三
《無題》 2002年
小出由紀子事務所蔵
清野ミナ
《ちいさな島 4》 2010年
III 身のまわりの世界

丸木スマ、大道あや、舛次 崇、秋山俊也、中森和秀、村田和司、大波文夫、西須眞二、鈴木和江、今村花子

丸木スマ
《白い鳥》 1951年
原爆の図丸木美術館蔵
秋山俊也
《電信柱 2006 No.7》 2006年
小杉放庵記念日光美術館蔵
IV 物語をつむぐ

坂井淑恵、イケムラレイコ、奈良美智、宮田英雄、柳 剛

柳 剛
《キツネ》 2007年
イケムラレイコ
《M-scape》 2009年
Leiko Ikemura, Courtesy Shugoarts, Tokyo
V 痛み・怒り・恐怖・記憶

丸木スマ、大道あや、渡辺豊重、綿引展子、綿引展子+ヘラ・ゼーレ、田島征三、井上廣子

井上廣子
《Inside-out》 2005年 インスタレーション
Steinhof Jugendstil Theater in Wien, Photo by Rainer Komers
※栃木県の高校生を撮影した新作も展示の予定。
綿引展子+ヘラ・ゼーレ
《あるエファ・フィンキンという人が・・・》 2009年

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