企画展 [長重之展 〈時空のパッセージ〉]

長重之展 〈時空のパッセージ〉
―足利の来し方、世界の行く末―

企画展 [長重之展 〈時空のパッセージ〉]
企画展 [長重之展 〈時空のパッセージ〉]

「ピックポケット <閉じ込められないもの> no.1」 1997
足利市立美術館蔵
©Tadasu Yamamoto

開催期間 2008年7月13日(日)― 2008年9月15日(月・祝)

長重之(1935年、東京・日暮里生まれ、足利在住)は、9歳のとき父の故郷である足利に疎開、以来足利に居住し、独学で絵画の制作を始め、高校在学中から足利のVAN洋画グループで発表を開始し、頭角をあらわします。
1962年、第14回読売アンデパンダンテン展に火夫に見立てた油彩の自画像を出品してデビューした長は1968年、カンヴァス地に巨大なポケットを縫いつけた〈ピックポケット’68〉、ついで1978年に〈視床-1〉という極めてユニークな作品をシリーズで発表します。この二つのシリーズはイヴェント〈ロードワーク〉やパフォーマンス〈アタッチメント〉という身体そのものの行為をともなったアクション・シリーズと並行して展開され、21世紀の今日の作品につらなっています。
ガス会社のボイラーマンや精神科病院の助手として勤務した体験に基づき居住する足利のガス会社社屋や江戸時代に建てられた自宅の廃材など自己と故郷の時間が堆積した素材を用いた作品は、具体的な事物と幾何学的構成や明快な色面構成が混交されたもので、現代美術においても独自の位置をしめるものです。
本展は1950年代の初期作品から最新作にいたるまでの油彩画、レリーフ絵画、インスタレーション、ドローイングの代表作をはじめ、パフォーマンス記録映像、イヴェント資料など約100点を網羅した回顧展であるとともに、栃木・足利という歴史的地理的特質と現代・世界の美術とが交叉する現在の時空そのものを立体的に鳥瞰する試みでもあります。

主 催: 栃木県立美術館 
協 力: 足利市立美術館、足利市教育委員会文化課 
後 援: 朝日新聞宇都宮総局、エフエム栃木下野新聞社とちぎテレビ栃木放送、日本経済新聞社宇都宮支局、毎日新聞宇都宮支局、読売新聞宇都宮支局
「ピックポケット」1968
©Tadasu Yamamoto
「看護人(A)」1963、足利市立美術館蔵
©Tsuyoshi Inui
「アタッチメント〈三姉妹〉」1976
©Tadasu Yamamoto
「イヴェント〈ロードワークKO,KO〉」1970
©Kenji Negishi
「火夫(火を吹く)」1965、久叡館蔵
©Tadasu Yamamoto
「ポケット ノ ナツ №1」1967
©Tadasu Yamamoto
「リバーベッド」1993
©Tadasu Yamamoto
「視床A」1983、栃木県立美術館蔵
©Tsuyoshi Inui