企画展
ダンス!
20世紀初頭の美術と舞踊

古川成俊《題不詳(「鷹の井戸」より)》1939年 東京都写真美術館
開催期間 | 2003年2月9日[日]ー 2003年3月23日[日] |
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近代の前衛的な芸術家たちは、ダンスに生の喜びを見出し、新しい身体観を見出しました。それは西欧を例に取れば、ロシア・アヴァンギャルドがロシア・バレエと近い関係にあったり、ドイツ表現主義が「ノイエ・タンツ」と呼ばれる舞踊の旗手たちと深いつながりがあったりしたことが象徴しています。
日本の近代においても、多くのダンスのイメージが見受けられます。ロシア・バレエやノイエ・タンツなどの影響を受けて、新しい舞踊が日本でも開始されると、それは躍動感あふれる新鮮なイメージとして前衛的な芸術家たちを魅了しました。そして、新たな表現を生み出す契機ともなりました。彼ら芸術家たちの交友関係を追ってみても美術や舞踊といった領域に隔たりはなく、その結果として、ダンスのエネルギーは美術の世界にもある一定の影響力をもちえたということができるでしょう。
本展は、舞踊家・石井漠や伊藤道郎らとの関連を視野に入れながら、日本の1910年代以後から戦前までの美術を、舞踊とのかかわりから再考するものです。油彩、水彩、素描、版画、写真に資料を加えた約200点で構成されます。
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萬鉄五郎 《立てる裸婦》 1921年頃 岩手県立美術館 |
堀野正雄 《題不詳》 1930年代 個人蔵 |
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村山知義 《「マヴォ」3号 表紙》 1924年 京都国立近代美術館 |
中山岩太 《題不詳(石井カンナ)》部分 1930年代 中山岩太の会(芦屋市立美術博物館協力) |
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児島善三郎 《スペイン装の高田せい子像》 1929年 北九州市立美術館 |
谷中安規 《妄想F》 1925年頃 飯田市美術博物館 |