花籠
Flower Basket
花籠
花笼
꽃바구니

江戸時代後期の画家が中国の絵画に学んだ豪華な花々
Gorgeous flowers painted by a late-Edo period artist learning from Chinese painting.
江户時代後期的畫家, 借鑒中國繪畫的手法描繪的華麗花卉
江户时代后期的画家, 借鉴中国画的手法描绘的美丽花卉
에도시대 후기의 화가가 중국 회화에서 배운 화려한 꽃들
吊り下げられた籠に春の花々が豪華に活けられ、その周囲には蝶が飛び交っている。ここに描かれている牡丹や白木蓮、可憐な花をつける海棠などの花は、古くから中国やその影響を受けた日本などの花鳥画で特に好まれた素材である。
よく見ると、花弁や葉は輪郭線が描かれず、色の濃淡で形が表されている。これは没骨という中国の伝統的な画法で、古くは山水画に用いられ、10世紀には「徐氏体」として花鳥画の一派を成した。画面右下には、中国元代の文人、趙孟頫の詩が題されている。またその横には没骨花鳥画を始めたという北宋初期の画家、徐崇嗣の設色法つまり没骨法に従って描かれたと書かれていて、椿山の中国画学習の成果を見ることができる。