百花百草図

Bright with All Sorts of Flowers
百花百草圖
百花百草图
백화백초도

色とりどりの高山植物が咲き誇っているが、ひとつひとつの草花の固有の美しさの標本図のように描かれている。画家は自宅の庭に日本最初といわれるロックガーデンを作ったほどの高山植物の愛好家だった。この作品は高山植物の研究仲間と共に登った白馬岳での植物採集の報告書的な内容も兼ね備えている。右下の書き込みによって、この作品が高山植物愛好者のグループの一員であった久留島通簡のために描かれたことがわかる。このグループには高名な植物学者、牧野富太郎も加わっており、牧野は五百城らが発見した新種の高山植物に学名をつけている。