灰釉焼〆銀ストライプ壺

Vase, natural fly-ash glaze, stripe pattern silver overglaze
灰釉焼〆銀色條紋壺
灰釉烧银色条纹壶
회유야키시메 은줄무늬 항아리

瀬戸浩

SETO, Hiroshi
瀬戸 浩
濑户 浩
세토 히로시

1987(昭和62)年

43×46cm


朝鮮時代の満月壺を連想させる器に銀色のモダンなストライプ

Modern silver stripes on a vase that reminds us of a full moon jar dating from the Joseon dynasty.
壺的造型使人聯想起朝鮮王朝時代的滿月壺, 壺身繪有銀色的摩登條紋
壶的造型使人联想起朝鲜王朝时代的满月壶, 壶身绘有银色的现代条纹
조선시대 달항아리를 연상하게 하는 그릇에 은색의 모던한 스트라이프


大きくて丸い満月のような壺である。李朝(朝鮮時代)の白磁のやきものに「満月壺(タルハンアリ)」という壺があるが、その形を連想させる。この作品では全体が8つの面に削られて、各面ごとに銀色のストライプがジグザグに走る。銀色のストライプの間にところどころ褐色の地色が見えるが、これは益子の土と信楽の土を混ぜた地の色である。瀬戸の得意としたストライプ文は、幾何学的な形の器の全体を覆うことが多い。しかしこの作品では銀の間に地色を垣間見せ、また面取りも球体の印章を損なわない程度にとどめられている。作者ならではのモダンな感覚と伝統の美を重ねあわせることで、現代の「満月壺(タルハンアリ)」を試みたのである。