煙雨
Fine Rain
煙雨
烟雨
이슬비

雨に煙る故郷の風景を情緒豊かに描いた画家の出世作
A richly emotional landscape depicting the artist’s hometown dimly visible in the rain, which brought him into prominence.
情緒豐富地描繪了雨煙朦朧的故鄉風景, 是本畫家的成名作
情绪丰富地描绘了雨烟朦胧的故乡风景, 是画家的成名作
비로 흐릿하게 보이는 고향의 풍경을 풍부한 정서로 그려낸 화가의 출세작
失意のうちに東京生活を断念してから10年、寒巌が再び上京したのは1920年のことである。東京への憧れと画家になる夢とは、故郷で暮らす間も寒巌の頭を離れることはなかった。ただし、すっかり洋画への興味は失せ、上京後はすぐに小室翠雲の門下となった。そこから、熱心に勉強を始め、少しずつ師にも認められる画家へと成長を遂げていく。
本作品は、《晩晴》(上野記念館蔵)とともに日本南画院展に出品され、同人へ推挙された記念すべき作品である。故郷の黒羽の自然美豊かな農村を題材にしたものと思われるが、淡く雨に霞む風景表現は素晴らしい。翠雲の教えで、南画の中に積極的に写実表現を取り入れた寒巌だが、写実だけではない、独自の情緒性ともいうべき空気感も描き出して見せた。これ以後、寒巌は日本南画院を舞台に活躍を続けていくことになる。